「ちゅーる」は犬に人気のおやつですよね。
その食いつきの良さから、ちゅーるを与えるのが心配になるオーナー（飼い主）さんもいらっしゃるかと思います。
オーナーさんちゅーるは体に悪いって本当？
オーナーさんちゅーるの添加物は危険なの？
このような疑問を解決していきます。
結論からお話しすると、ちゅーるには犬に危険な成分は入っていないので、与える量や与え方に注意すれば、犬の体に悪い商品ではありません。
そこで今回は、なぜちゅーるは犬の体に悪いといわれているのかを、ちゅーるの原材料や成分を見ながら、ペットフーディストが詳しく解説していきます。
量や与え方に注意して、安全にちゅーるを楽しみましょう。
- ちゅーるが危険といわれる理由
- ちゅーるは適量を守って与える
- ちゅーるを与えるときに注意すること
- おすすめの無添加おやつ
ちゅーるの添加物が気になる方は、無添加のおやつを代替品にしてみてはいかがでしょうか。
犬用ちゅーるは体に悪くない
ちゅーるには犬の健康を害する危険な成分は入っていないため、犬の体に悪い商品ではありません。
様々な種類のちゅーるが販売されていますが、中でも総合栄養食である「ちゅーるごはん」は、栄養面でも安全な商品です。
しかし、ちゅーるを与えるときには、量や与え方など気をつけなくてはいけないこともあります。
適量を守り、与え方に注意して、愛犬にちゅーるを与えましょう。
でも、ちゅーるは体に悪いとよく聞きますが…
ソラそれではちゅーるの原材料と成分を見ていきましょう！
犬用ちゅーるの原材料・成分
まずはちゅーるの原材料ですが、今回は「ちゅーるごはん・とりささみ」を見ていきます。
鶏肉（ささみ）、鶏脂、チキンエキス、酵母エキス、ガラクトオリゴ糖、コラーゲンペプチド、サメ軟骨抽出物（コンドロイチン硫酸含有）、ミルクカルシウム、酵母、殺菌乳酸菌、増粘安定剤（加工でん粉、増粘多糖類）、ミネラル類（Ca、Fe、Cu、Mn、Zn、I、K、P、Mg）、ビタミン類（A、D₃、E、B₁、B₂、葉酸、コリン）、グルコサミン、紅麹色素
「ちゅーるごはん」は総合栄養食なので、主食として様々な栄養素が含まれています。
そのため、総合栄養食に必要なビタミンやミネラルなどの添加もされていますが、中には危険性はないものの気になる添加物も含まれています。
ソラ安定剤や着色料が含まれているのは気になります…
次に、「ちゅーるごはん・とりささみ」の成分値を見ていきましょう。
| タンパク質 | 7.0％以上 |
|---|---|
| 脂質 | 4.0％以上 |
| 粗繊維 | 0.1％以下 |
| 灰分 | 2.5％以下 |
| 水分 | 86.0％以下 |
| エネルギー | 約13kcal/本（1本14g） |
ちゅーるは様々な種類が販売されていますが、そのペースト状の形からわかるように、どの商品にも水分が多く含まれています。
ちゅーるごはんには水分が86％含まれていますので、あまり水を飲まない犬の水分補給にもなりますね。
また、1本あたりのカロリーは13kcalで、スティックタイプのおやつとしては脂質とカロリーが高めです。
1本14gなので、換算すると100gあたり85kcalとなりますから、多量に与えると肥満になる可能性があります。
カロリーの面でも、ちゅーるは適量を守って与えることが必要です。
ちゅーるごはんは少量でエネルギーと栄養素が摂取できるので、少食の犬や食が細くなった老犬のおやつには良いですね。
ちゅーるが危険といわれる理由
さて、ちゅーるの原材料と成分を見て、犬の健康を害する危険な成分は入っていないことがわかりました。
それではなぜ、ちゅーるは危険といわれるのでしょうか。
それはやはり、添加物が含まれていることと、犬が夢中になって食べる依存度の高さが理由としてあげられます。
ひとつずつ解説していきますね。
添加物が含まれる
総合栄養食であるちゅーるごはんには、基準を満たすために添加されているものもありますが、中には気になる添加物も含まれています。
- 増粘安定剤
-
ちゅーるに粘り気やとろみをつける目的のために使われている食品添加物で、穀物由来の加工でん粉を使用
- 紅麹色素
-
赤色をつけるための天然の食品添加物
この2つは、安全性が確認されている添加物ではありますが、長く食べ続けるとやはり健康面に影響が出ないか心配です。
添加物は体に良いものではありませんし、特に犬の食品に着色をする必要はありません。
ちゅーるには、着色料を使用していない「ピュアちゅーる」という商品があります。
鶏肉（ささみ）、チキンエキス、チーズパウダー、酵母エキス、増粘安定剤（加工でん粉、増粘多糖類）、緑茶エキス
ちゅーるが大好きな愛犬には、添加物が少ない「ピュアちゅーる」はいかがでしょうか。
添加物が不安な方は、無添加の商品を選ぶと安心ですね。
ちゅーるの代替品となるおすすめの無添加おやつはこちらをご覧ください！
依存度が高い
ちゅーるは、嗜好性が高い商品です。
ちゅーるごはんに含まれている鶏肉、鶏脂、チキンエキス、酵母エキスはうま味成分なので、これらの味や香りが犬を夢中にさせます。
また、ちゅーるはペースト状で犬にとって食べやすい形状なので、その食べやすさも犬が夢中になる理由のひとつです。
ちゅーるに夢中になりすぎると、主食であるドッグフードを食べなくなる可能性もありますので、与えすぎないようにしましょう。
ちゅーるを与える量には気をつける
愛犬がちゅーるに夢中になって欲しがったとしても、たくさん与えてはいけません。
いなばのちゅーるごはんのパッケージには、トッピングやおやつとして与える場合は1日4本（その分の主食のフードは減らす）と書いてあります。
1日4本というのは、ちゅーるをおやつとして与える場合、犬の1日に必要なエネルギー量の20％を超えないようにした設定だそうです。
犬種や体重、生活によって1日に必要なエネルギー量は個々で違うので、20％を上回ることがないように1日4本とされていましたが、個人的には、必要エネルギー量の10％以内である、1日1～2本位がよいのではないかと考えています。
- ドッグフードを主食とする場合、栄養バランスを崩さずに与えられる量として、トッピングは犬の1日に必要なエネルギー量の10～20％までとされています。
- おやつとして与える場合は、栄養バランスが崩れないように、犬の1日に必要なエネルギー量の10％程度です。
1日に必要なエネルギー量は個々で違います。
以下の記事では、必要エネルギー量の計算について詳しく解説していますので、是非ご覧ください！
ちゅーるをたくさん与えることで以下のように健康を害するおそれもありますので、1日の適量を守って与えましょう。
肥満に気をつける
ちゅーるは嗜好性が高い商品なので、何本も欲しがる犬もいるでしょう。
前述したとおり、他のスティックタイプのおやつと比べても、ちゅーる1本あたりの脂質とカロリーは高めです。
たくさん与えることで肥満になる可能性もありますし、肥満は様々な病気を引きおこす要因となりかねません。
ちゅーるを与える際は適量を守りましょう。
下痢に気をつける
ちゅーるには水分が多く含まれています。
ちゅーるの種類によって水分量は多少違いますが、ちゅーるごはんの水分量は86％です。
たくさん食べると、その水分量の多さから下痢になることもあるので注意が必要です。
ちゅーるを食べすぎたことで下痢をした場合は、数日間はちゅーるを与えないようにしましょう。
また、下痢が何日も続くようなら動物病院を受診してください。
犬にちゅーるを与えるときの5つの注意点
犬にちゅーるを与える時の注意点を5つご紹介します。
おやつやトッピングとして与える
ちゅーるには様々な種類が販売されていますが、総合栄養食のちゅーる以外は主食にはできません。
主食はドッグフードにして、ちゅーるはトッピングやおやつで与えましょう。
また、総合栄養食のちゅーるごはんは主食として与えられるのですが、ちゅーるごはんのみを主食とした場合、1日に与えるちゅーるの量が非常に多くなってしまいます。
そのため、ちゅーるごはんであっても、トッピングやおやつとして与えることをおすすめします。
袋の誤飲に注意する
ちゅーるを与えるときに、個包装の袋からそのまま食べさせている方も多いかと思います。
ちゅーるが大好きな犬は、ペロペロ舐めながら勢いあまって袋ごと口の中に入れてしまうこともあるので、注意が必要です。
袋の切れ端も含め、愛犬が袋を誤飲しないように気をつけましょう。
ちゅーるをお皿にうつしてから与えると安心ですね。
歯周病に注意する
ちゅーるはとろみがあって柔らかいため、歯に付着しやすくなります。
歯についた歯垢はそのままにしておくと歯石となり、取れなくなってしまうので、歯磨きをして汚れを取り除きましょう。
アレルギーに注意する
ちゅーるを与える前に、まず袋に書いてある原材料を見て、愛犬の体に合わない食材が使われていないか確認してください。
また、ちゅーるに含まれている増粘安定剤は、穀物由来の加工でん粉が使われていますので、穀物アレルギーの犬にはちゅーるを与えないようにしましょう。
愛犬にはじめてちゅーるを与える時は少量にし、アレルギー症状がでないか様子を見てください。
- 皮膚が赤い
- 身体のかゆみ
- 特定の部位をかきむしったりかんだりする
- 毛が抜ける
- 嘔吐
- 下痢
- 1日の便の回数が多い
- 食欲不振 など
アレルギー症状は数日たってから現れることもあります。
症状が出たらちゅーるを与えるのをやめ、動物病院を受診しましょう。
腎臓病の犬は獣医師に相談する
ちゅーるには、腎臓に負担をかけるタンパク質・ナトリウム・リンが多く含まれています。
そのため、腎臓の病気の犬にちゅーるを与えるのは控えた方がよいでしょう。
ちゅーるには、腎臓の健康維持に配慮されたものも販売されています。
こちらのちゅーるを与える場合も、獣医師に相談してから購入しましょう。
犬用ちゅーるの代替品となるおすすめの無添加おやつ
ちゅーるの原材料や成分が気になる方は、無添加のおやつを代替品にしてみてはいかがでしょうか。
スティックタイプのペースト状のおやつは様々な商品が販売されていますが、ここで私のおすすめの無添加おやつをご紹介します。
yum yum yum! ふんわりソース仕立て チキン
私がおすすめする無添加のおやつは、「yum yum yum! ふんわりソース仕立て 」です。
まずは、「ふんわりソース仕立て チキン」の原材料と成分をご紹介しますね。
| ふんわりソース仕立て（チキン）の原材料 | |
|---|---|
| 原材料 | 鶏肉、コーンスターチ、かぼちゃ、にんじん、カツオパウダー、しいたけエキスパウダー、昆布エキス、こんにゃくパウダー、寒天 |
| ふんわりソース仕立て（チキン）の成分 | |
| タンパク質 | 9.5%以上 |
| 脂質 | 1.8%以上 |
| 粗繊維 | 0.2%以下 |
| 灰分 | 1.0%以下 |
| 水分 | 83%以下 |
| エネルギー | 8kcal/本（1本10g） |
「ふんわりソース仕立て」の原材料は、誰が見てもわかるものばかりを使用しています。
安定剤・着色料などの添加物は一切含まれていないので、安心して愛犬に与えることができますね。
また、ちゅーるごはんより脂質とカロリーが低いのも嬉しいポイントです。
ちゅーる同様、「ふんわりソース仕立て」も水分量が多いので、あまり水をのまない犬の水分補給にもなりますし、夏場は凍らせてクールダウンに活用できます。
- ふんわりとしたなめらかなソース（スティックタイプの個包装）
- 原産国：日本
- 栄養補助食
- チキン、マグロ、馬肉の3種類の味がある
「ふんわりソース仕立て 」は総合栄養食ではありません。
ごはんの代わりにはならないので、主食のフードにトッピングするか、おやつとして与えましょう。
ソラ添加物が心配な方は、是非試してみてください！
犬用ちゅーるについてのQ&A
まとめ
今回は、犬用ちゅーるは本当に体に悪いのかを、ちゅーるの原材料や成分を見ながら詳しく解説しました。
ちゅーるは犬の健康を害する危険な成分は入っていないため、体に悪い商品ではありません。
1日の適量を守り、与え方に注意すれば、安全にちゅーるを楽しむことができます。
しかし、ちゅーるには気になる添加物も含まれているので、添加物が心配な方は、無添加のおやつを選ぶと良いですね。
