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【食の専門家解説】犬に必要な水分量は?早見表とフードも含めた正しい計算手順を紹介!

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ブログ記事のアイキャッチ画像。白の背景に、水玉模様や水彩風のグラフィックが配され、中央には犬が白い器に入った水を飲もうと覗き込んでいる。左上の白い波型シェイプには青色の文字で「それぞれ違う」と書かれ、下部には大きな黒色の文字で「犬の1日の」と書かれている。その右隣の丸い水滴風シェイプの中に黒色の文字で「水の量」と記載されている。全体で記事タイトルの要約「それぞれ違う犬の1日の水の量」というテキストが表現されている。

愛犬の毎日の水分補給について、適切な量がどのくらいなのか悩んでいるオーナー(飼い主)さんも多いのではないでしょうか。

オーナーさん

犬の1日に必要な水分量はどうやって計算するの?

オーナーさん

体重1kgあたり50ml前後の目安ではだめなの?

オーナーさん

急に水をたくさん飲むようになったけれど大丈夫?

このように悩んでいるオーナーさんに読んでいただきたい記事です。

結論からお話しすると、犬に必要な水分量は、体重や年齢、活動量、生活環境などによってそれぞれ異なるので、計算することでより具体的な数値がわかります。

さらにフードに含まれる水分量を考慮することで、食事以外で飲む本当の水の量の把握が可能です。


そこで今回は、犬に必要な水分量の計算方法や早見表をはじめ、水を飲まないことで起こる影響や、水を飲みすぎる原因まで、ペットフーディストが詳しく解説します!

この記事でわかること
  • 犬が水を飲まないとどうなるか
  • 同じ体重でも必要な水分量が異なる理由
  • 犬に必要な水分量の計算と早見表
  • フードの水分を引く計算
  • 犬が水を飲みすぎる原因

愛犬の適切な水分量を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください!

目次

犬が水を飲まないとどうなる?

水の皿のそばで伏せている犬

犬の体は約60%が水分でできており、わずかな水分不足でも身体のめぐりが悪くなったり、体温調整がスムーズにいかなくなったりと、さまざまな不調の原因につながります。

特に体内の水分が10%程度失われると、命にかかわる重大な状態に陥るおそれもあるため注意が必要です。

見た目だけで脱水症状を判断するのは難しいため、半日以上まったく水分を摂らないとき(特に子犬や老犬、夏場などの暑い時期)や、愛犬の様子がいつもと違うときは、早めに動物病院を受診しましょう。

ソラ

愛犬があまり水を飲まず、いつもより尿の色が濃い・量が少ないときは、水分不足の可能性が高いです。

犬が水を飲まないときの工夫や対処法については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください!

犬に必要な水分量の計算と早見表

器と電卓

犬が必要とする1日の水分量は、計算することで求められます。

オーナーさん

計算しないと適正量はわかりませんか?

ソラ

おおよその目安はありますが、犬に必要な水分量は、体重や年齢、活動量、生活環境などによってそれぞれ異なるので、計算することでより正確な数値がわかります。

愛犬の健康を守るために、ぜひ適正水分量を知ってください!

必要な水分量=必要なエネルギー量

犬が必要とする1日の水分量は、体重1kgあたり50ml前後だと言われていますが、 これはあくまでも目安です。

先程お話ししたとおり、年齢や活動量、生活環境によって必要な水分量はそれぞれ異なりますし、食事に含まれる水分量によっても、飲むべき水の量は大きく変わってきます。

ソラ

犬の1日に必要な水分量は、1日に必要なエネルギー量と同等と考える方が良いです。

なぜ体重だけでは判断できないのか、実際に体重6kgの犬を例にしてその違いを見てみましょう。

同じ体重でも計算するとこれだけ違う

老犬と子犬

それでは、6kgの体重の犬を比較してみます。

ソラ

一般的な目安(体重1kgあたり50ml前後)で計算すると、6×50=300ml前後ですね。

しかし、1日に必要なエネルギー量の計算で水分量を算出してみると、同じ6kgの犬でもこんなに違っていました。

Aちゃん(老犬・去勢済)Bくん(子犬2~3か月・未去勢)
376ml805ml
ソラ

季節や活動量によって、水分量は前後します。

この結果からわかるように、体重あたりの目安では愛犬の本当の適正水分量はわかりません。

年齢や活動量、生活環境に合わせた、愛犬だけの適正量を計算する必要があるのです。

安静時エネルギー要求量(RER)の計算

ベッドの上で横たわって目を閉じている犬

それでは、順を追って計算していきましょう。

まずは、愛犬の安静時エネルギー要求量(RER)を算出します。

安静時エネルギー要求量(RER)とは、健康な犬が普通に生活しているものの、1日中安静に過ごしているときに必要なエネルギー量のことです。

愛犬のRERを知るためには、次のような計算をします。

愛犬の体重(kg)0.75×70

オーナーさん

なんだか計算するのが難しそうです…

ソラ

この計算式は「√」の機能がついている電卓で、次のように計算すると求められます!

体重(kg)×体重(kg)×体重(kg)=√√×70

例として、体重6kgの場合のRERを計算してみます。

6を3乗する

6×6×6=216

216の表示に電卓の√を2回押す(iPhoneの電卓をつかう場合は、「2√x」を2回押す)

216√√=3.83365862…

その値に70をかける

3.833…×70=268.35…

よって、体重6kgの犬の1日のRERは、268kcalです。

RER早見表

小型犬・中型犬・大型犬のRERの早見表を作成しました。

よろしければ参考にしてみてくださいね!

小型犬中型犬大型犬
1kg…7010kg…39425kg…783
1.5kg…9511kg …42326kg …806
2kg…11812kg …45127kg …829
2.5kg…13913kg …47928kg …852
3kg…16014kg …50729kg …875
3.5kg…17915kg …53430kg …897
4kg…19816kg …56031kg …920
4.5kg…21617kg …58632kg …942
5kg…23418kg …61233kg …964
5.5kg…25119kg …63734kg …986
6kg…26820kg …66235kg …1007
6.5kg…28521kg …68736kg …1029
7kg…30122kg …71137kg …1050
7.5kg…31723kg …73538kg …1071
8kg…33324kg …75939kg …1092
8.5kg…34840kg …1113
9kg…364
9.5kg…379

愛犬のRERと、後述する活動係数をかけると、1日あたりのエネルギー要求量(DER)がわかります。

愛犬の活動量(係数)

芝生で走っている犬

犬はそれぞれ活動量が異なります。

年齢や環境、生活もそれぞれ異なりますので、下記の活動の係数を計算に用いる必要があるのです。

係数は、1日に必要なエネルギー量がRERの何倍になるのか、目安となる数です。

離乳期から成長期係数
生後4ヶ月まで(小型犬)3
生後5ヶ月まで(大型犬)3
~7、8ヶ月2
~12ヶ月1.6~1.8
成犬係数
現状維持1.0~1.8
避妊・去勢処置済1.4
避妊・去勢処置なし1.6
活動量が少ない・肥満傾向1.2
使役犬2~8
安静時1
高齢係数
シニア犬1.4

使役犬(警察犬、牧羊犬、盲導犬など)やショードッグ、競技犬は、活動量以外に心身への負荷によるエネルギー消費量が大きいので、係数も個体差があります。

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係数は目安なので、愛犬の様子を見ながら過不足があれば調整しましょう。

1日あたりのエネルギー要求量(DER)の計算

ロープのおもちゃを噛んでいる犬

さて、愛犬のRER(安静時エネルギー要求量)と係数がわかったところで、1日に必要なエネルギー要求量(DER)を計算しましょう。

DERを求める式は以下のとおりです。

RER×係数

例として、体重6kg・成犬で去勢処置済の犬のDERを計算してみます。

体重6kgの場合のRERの求め方(詳細はこちら)

6×6×6=√√×70=268.35…

RERは268kcal

成犬・去勢処置済の係数(係数の表はこちら)

1.4

DERを求める(RER×係数)

268.35…×1.4=375.69

よって、体重6kg・成犬で去勢処置済の犬のDERは、376kcalです。

これで、1日に必要なエネルギー量(DER)が算出できました。

このDERの数値が、そのまま1日に必要な水分量(ml)となります。

ソラ

計算した数値はあくまで目安で、季節や活動量によっても前後します。
特に暑い時期や活動量が多いときは、パンティング(体温調節のための荒い息)で体から失われる水分が多くなるため、通常よりも多めの水分が必要です。
愛犬の様子を見ながら、与えている水分が適正量なのか判断してくださいね。

フードの水分を引く計算

器に入ったドライフードとウェットフード

愛犬のDERを算出することで、1日に必要な水分量がわかりました。

ここでひとつ注意しなければならないのが、食事に含まれる水分量です。

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ドライフードの水分含有量は約10%、ウェットフードの水分含有量は約80%です。

犬は食事からも水分を摂るため、フードの種類によって水を飲む量が変わります。

例として、体重6kg・成犬で去勢処置済の犬のDERは376kcalなので、1日に必要な水分量は376mlですが、ここからフードの水分量を引いて計算してみますね。

ドライフード(水分含有量は約10%)
  • 1日に必要な水分量376mlのうち、ドライフードから摂れる水分は37.6ml
  • 376ー37.6=338.4ml

よって、食事以外で摂る水分量は338mlです。

ウェットフード(水分含有量は約80%)
  • 1日に必要な水分量376mlのうち、ウェットフードから摂れる水分は300.8ml
  • 376ー300.8=75.2ml

よって、食事以外で摂る水分量は75mlです。

このように比較してみると、ウェットフードが主食の犬は、食事からたくさんの水分が摂れています。

逆にドライフードが主食の犬は、食事以外で多くの水分を摂らなくてはいけません。

ドライフードが主食でなかなか水を飲まないという犬は、ドライフードをふやかして与えるのも食事と一緒に水分が摂れるのでおすすめです。

ソラ

スケールで量るなどして、水分をどのくらい入れてふやかしたか記憶しておくと、水分量の計算をするときにスムーズですね。

ふやかす際の方法やポイント、注意点などは、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください!

犬が水を飲みすぎる原因

器に入っている水を飲む犬

愛犬が水をたくさん飲んでいると、心配になることもありますよね。

一般的に、犬の1日の水分摂取量が体重1kgあたり90ml以上だと、多飲と判断する目安とされています。

子犬の多飲基準について

1kgあたり90ml以上というのは、主に成犬の多飲を疑う目安です。

成長期の子犬などは代謝が非常に高いため、前述したDERの計算で90ml/kgを超える数値(6kgの子犬で約800mlなど)になることがありますが、これは成長に必要な正常な水分量です。

子犬の場合は、計算上の適正量と比べてどうか、急に飲む量が激増していないかを基準に観察してあげましょう。

ただし、季節や活動量によっても水を飲む量は変わるので、日頃から愛犬のいつもの飲水量を知っておくことが大切です。

犬が水をたくさん飲む背景には、一時的な生活環境の変化から、食事の内容、さらには注意したい体の不調まで、さまざまな理由が考えられます。

まずは、どのような原因が考えられるのか、大きく3つの視点から順に整理してみましょう。

生活や環境

最近愛犬が水をよく飲むようになったり、水を飲む量が増えたと感じたときは、まず日常の生活環境からチェックしてみましょう。

一見すると水分を取りすぎているように見えても、以下のような環境や行動の変化が影響しているケースが多くあります。

季節や室温の変化

夏場の暑さだけでなく、冬場の暖房による乾燥や室温の上昇でも水を飲む量は増えます。

運動量やストレス

散歩後や激しい運動の後はパンティング(荒い息)することで水分が失われるため、喉が渇きやすくなります。
また、環境の変化によるストレスで水を飲むこともあります。

塩分の多い食べ物

塩分が多い犬用おやつや人間の食べ物を口にすると、体内の塩分濃度を調整しようと自然と水を欲します。

これらは体温調整や生理現象による一時的な反応であることがほとんどです。

愛犬がいつも通り元気で食欲もあるなら、過度に心配しすぎる必要はありません。

食事内容

器に入っているドライフード

愛犬の食事内容や与え方によっても、水を飲む量は変わります。

フードの種類や成分によって体の水分バランスが異なるため、以下の内容に当てはまるものがないか振り返ってみましょう。

ドライフードが主食

水分量が約10%と少ないため、ウェットフードや手作り食に比べて自然と水を飲む量が多くなります。

ドライフードへの変更

ウェットフードや手作り食から切り替えると、食事全体の水分量が減るため、そのぶん水を飲む量が増えます。

ふやかしをやめた

カリカリのまま与えるように変更した場合も、これまで食事で摂れていた水分を補うために飲水量が増加します。

フードの銘柄変更

原材料に含まれるミネラル分やタンパク質の割合が変わることで、代謝や水分の消費量が変化し、水をよく飲むようになることがあります。

これらは日常のフードや食事の変化に伴う生理的な反応です。

愛犬が元気でいつも通り過ごしているなら過度に心配する必要はありませんので、焦らず様子を観察しましょう。

体の不調

生活環境や食事に思い当たる変化がないにもかかわらず、急に愛犬が水をたくさん飲むようになったときは注意が必要です。

いつもより明らかに水を飲む量が増えたり、それと同時に尿の量や回数も増えている場合は、一時的な喉の渇きではなく、体の不調が隠れていることも考えられます。

いつもと違う飲み方が続いて気になるときは、決して無理に様子を見ず、早めにかかりつけの獣医師に相談しましょう。

まとめ

今回は、犬に必要な水分量の計算方法について、詳しく解説しました。

大まかな目安(体重1kgあたり50ml前後)だけでは、年齢や活動量、生活環境による違いまでカバーすることはできません。

ぜひ今回の計算式や早見表を活用して、愛犬の適正水分量を知ってくださいね。

愛犬が水を飲まず困っている方は、こちらの記事も参考にしてみてください!

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